何十年物のエレキギターを引っ張り出し、
フレットすり合わせをやったついでに金属パーツ磨きもやってみます。
メインはブリッジです。
GRECO GO2 950なのでグレコオリジナルのT.S VIBRATEというトレモロユニットになっています。
ゴールドパーツ仕様のギターですが、昔ボディー用ポリッシュで拭いていたのか、
ゴールドメッキが剥げた部分があります。
下の写真は、ユニットをピックアップ側から見たところ。
ギターについていた説明書では、標準弦高が1Fで0.3mm、12Fで0.7mmとなっているので、トラスロッド、トレモロユニットを支える2本のスタッドやサドルの高さで調整してみましたが、そこまで下がりません。
それをやったことで、フレットの高さがすり減り等で均一でないことが分かったのが、
前回の記事のようにフレットすり合わせをやるきっかけです。
ピックアップ周りについているプレートも美しくないので磨きます。
今回使ったケミカル類。
自動車のヘッドライドカバー磨き用コンパウンド・塗装用極細コンパウンドと、100均で買った金属用耐水サンドペーパーはフレットすり合わせでも活躍しました。
その他、エレクトロニッククリーナー、シリコンスプレー(100均)も手持ちのものを使いました。
研磨剤を付けるクロスですが、筆者はヘッドライト磨きに付属のクロスを洗って使いまわしています。
商品の箱にはネル生地と書いてありますが、どう見ても100円ショップの綿100%3枚セットの雑巾と変わりません。
ですが、試しにティッシュで磨くとヘッドライトは曇ってしまい、やはり付属のクロスがいいことが分かりました。
ということは100円ショップの雑巾も使えるかもしれません。
しかし、本当はネルクロスやフランネルクロスと表記されたものをホームセンターで買うのがベター、ネットでも買えますが送料の方が高くなります。
一方、余分なオイル、ワックス、研磨剤の拭き取り用ウエスは業務用で大きな束がネットやホームセンターで売ってますが、個人ではそこまでいらないので捨ててもいい綿100%の下着やTシャツをカットして作るのがいいかもです。
ウエスにはペーパータオルのようなペーパーウエスもありますが、柔らかく使用する面に傷をつけなければ、どうせ使い捨てなのでいいと思います。
ブリッジからサドルを分解して、なくさないようにまとめました。
パーツわけに使えるような仕切りのついた小物入れでもあればそれがいいのですが、
ご覧の通り新聞紙。
サドルの高さ調整ネジは転がらないようにテープに貼って、元のサドルのネジ穴に戻すように順番もわかるようにしました。
サドルもパッと見、区別がつきにくいので弦ごとに並べました。
上の写真はブリッジのメインプレート。
テール側だけ#2000のサンドペーパーででザッと磨いた後です。
剥げかかかっていたゴールドメッキは落ちてしまう見込みで磨きました。
この後に塗装用極細コンパウンドで磨きます。
サドルがある側はメッキは厚いままなのでそれを残すように磨きます。
ヘッドライト磨き用コンパウンド、つまりプラスチック用でOKでしょう。
サドル高さ調整ネジがのる溝は爪楊枝とコンパウンドでうまく磨きます。
円錐状のネジ先端で削れた跡も見えます。
溝内で引っかかりそうな部分はできるだけ削ってみたいと思います。
下の写真は裏側。
ここはある程度の腐食はそのままにプラスチック用コンパウンドでザッと磨きました。
次は自動車塗装用極細コンパウンドでサドルを磨きます。
使うのは綿棒。
メッキの腐食でできたブツブツまで落とすには、メッキを剥がすまで削らないといけないのでそこまではやりません。
サドルの高さ調整用ネジは食酢につけてハブラシでネジ山をクリーニング。
ハブラシは先端極細植毛の使い古しです。
六角レンチが入る穴は爪楊枝を使うと汚れのカスが出てきました。
終わったら酢を洗い落とします。
が・・・、パーツはどれも洗面台等に持っていくのは超危険!!
意図せず排水溝に流してしまったら終わりです。
ため水でゆすげばOKです。
サドルのネジ穴からは、黒い粉状の汚れが自然に出てきました。
そこも含めクリーニングしにくい部分は、
電子パーツ用クリーナー(速乾性)を洗い流すようにスプレー。
下写真左3つが磨く前、右3つが磨き後。
弦が通る部分はピカピカになりました。
サドルの足になる高さ調整ネジも元通り戻します。
100円ショップで買ったサラサラしたシリコンスプレーを綿棒につけてネジとサドルに塗りました。
下はブリッジのスタッドとメインプレートを仕上げた状態。
スタッドの上にナットをはめる切り割が入ったネジ山がありますが、今回ナットを外したら、片側が根元近くまでかけてなくなりました。
以前から先端はかけてましたが、根元まで弱っていたと思われます。
幸いギリでナットがつけられました。
下は磨き終わったパーツを戻した状態。
サドル取り付けネジとスプリングも食酢で洗ったので光っています。
メッキがとれてシルバーが出た部分はツートンカラーということで納得します。
弦をひっかけて通る溝は、特に1・2・3弦が擦れていたので削って成形しました。
丸ヤスリがあれば一発でしたが、サンドペーパーを細く切って通し、両側からもって引きました。
オリジナルのトレモロアームとその取り付けネジ、ピックアップ周りのプレートを自動車塗装用極細コンパウンドで磨きました。
その前にサンドペーパー#2000で磨けばつやが出ますが、そこまでやりません。
まとめ動画もご覧ください
まとめ
今回もコスパよく手元にあったもので金属パーツ磨きができました。
ゴールドパーツは傷む前からメンテするのが大事です。
普段はコンパウンドを含まないクリーニングクロスで乾拭き、
くすんできたら、フレットすり合わせの記事でも紹介した”SHINYMAN”で磨くのがおすすめです。
ゴールドパーツ・クロームパーツ共に表面に保護用のクリア塗装を施しているパーツなら年数たっても腐食はしてないと思いますが、コンパウンド入りのクロスなどで磨いているとその塗装を削ってしまうので注意が必要です。
表面に保護用のクリア塗装がないシルバーパーツなら、チューブ入りのピカールケアもおすすめです。
フレットすり合わせ、金属パーツ磨きも終わったところで、
あとはボディーのメンテをしたいと思います。
今回使ったアイテム
おすすめアイテム
金属メッキ専用クリーナー「SHINY MAN」
多目的に使える金属磨き、ペースト状で使いやすい
100均でなく、ちゃんとしたのを買うならこういうもの